
NTT東西は2025年をめどに、これまで長く利用し老朽化が進んでいるメタル線を撤去して、IP網(光ファイバー)に設備を移行することを既に発表しています。
ADSLはこのメタル線を利用して通信を流していますので、遅くても2025年にはADSLが利用できないという状況になります。
そういった状況が近づいてきていることもあり、現在ADSLサービスの提供終了をまだ決めていないのは、ヤフーADSLやGMOとくとくBBのADSLなど一部のADSLサービスだけです。
既にほとんどのADSLサービスが新規申込み受付を終了していますが、まだ申込みを受付けていた『Yahoo!BB ADSL』や『GMOとくとくBB ADSL』も2019年2月28日で新規申込み受付を終了しました。
これから申込みができるADSLサービスは、ほぼありません。
ADSLが完全に廃止されると、ケーブルテレビ等の別の設備が設置されていない地域に関しては、固定回線で利用できるインターネット接続サービスは光回線一択となります。
そこで気になるのは、光回線の料金が下がるのかどうかという点です。
この記事ではそれらについて記載していいきたいと思います。

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目次
光回線の料金は光コラボが始まって全体的に少しは下がった
これまで光回線の料金は、NTT東西のフレッツ光を基準にしてauひかりや電力会社の光回線などが料金を策定してきました。
auひかりや電力会社の光回線などは、フレッツ光よりも安い料金にしていることがほとんどです。
そこに加えて、2015年にNTT東西が光回線の設備を開放し、ドコモ光やソフトバンク光といった光コラボレーションモデルが始まりましたが、これらの料金も基本的にフレッツ光より安い料金帯でサービスを提供しています。
いうなれば、既に今の段階で以前よりは全体的に光回線の料金が下がっている状況ですが、これ以上に下がることはあるのでしょうか。
NTT東西が光回線の卸売り価格を下げれば全体の料金は間違いなく下がる
今や光コラボも含めて数百近くあると言われている光回線のサービス。
これらの全体の料金帯が上がるのか下がるのかという点を握っているのは、間違いなくNTT東西です。
というのも、NTT東西から光回線の設備の卸売りを受けて提供されてているドコモ光やソフトバンク光、それ以外の数百にものぼる光コラボレーションモデルは、毎月NTTに設備代金として月3,000円近く支払っていると言われています。
設備を利用する為の価格(卸売りの価格)は非公表になっておりますが、その価格も含めてドコモ光やソフトバンク光などの光コラボレーションモデルは月額料金を設定しているわけです。
この卸売りの料金をNTT東西が下げれば、間違いなく一斉に数百にものぼる各光コラボレーションモデルの月額料金が下がることが想定されます。
光コラボレーションモデルの料金が一斉に下がれば、それ以外の独自設備を利用しているauひかりやNURO光、電力会社の光回線も料金を下げざるをえない状況になり、全体的に光回線の料金が下がることが想定されます。

イニシアチブを握るNTT東西は、設備の卸売りの価格を値下げするのかしないのか
では、光回線市場の料金のイニシアチブを握っているNTT東西は、卸売りの価格を下げるのでしょうか。
NTT東西が各社に請求している光回線の設備の利用料を下げれば、間違いなく市場全体で光回線の料金や安くなるというのは先ほどの説明の通りです。
ただ、NTT東西がその利用料を下げるのかどうかというのは、何とも言えないところです。
携帯電話会社が、ドコモ・au・ソフトバンクで談合しているかのように3社で足並みをそろえた高い月額料金を設定していますが、光回線の設備に関してはそれ以上にNTTの独占力が強いという状況です。
ほぼNTT東西が光の設備を独占している状況で、卸売りの料金を下げる可能性があるとすれば、下記のような状況になった場合だけだと思います。
- 総務省から値下げの要請がNTT東西にあった場合
- 通信事業者が団結してNTT東西に値下げの要請を行った場合
上記のような状況にならない限り、NTT東西がわざわざ独占状態で値下げすることはないでしょう。
携帯電話の3社と同じように、「高くても利用する」ことがわかっていたら普通は値下げなんてしませんからね。

ADSLを廃止するなら光回線の値下げをするのは当たり前というユーザの声も
ネットでよく見かける声ですが、「ADSLを廃止して光回線しか選択肢がなくなるのであれば、光回線の料金を値下げするのが当たり前」ということをお話されている方がいます。
これ本当にその通りで、そもそもこれまでは「速度は遅いけど料金が安い」ADSLというサービスがあって、光とADSLどちらにするのか選択することができました。
NTTの設備の都合でADSLが廃止されるとその選択が出来なくなり、「高速だけど料金が高い」光回線しか選べないようになります。
光回線しか選択できないのなら、料金を下げて欲しいというのは当たり前のことですよね。
何とかNTT東西には、メタルの設備を撤去する2025年までにイニシアチブを取って光回線の料金を下げて欲しいものです。

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