
NTT東日本がフレッツ光において、ギガスマートタイプ(速度1ギガで無線あり)のサービス提供に続けて、かなり前にギガラインタイプ(速度1ギガで無線なし)の提供が始まりました。
簡単に言うと、この2つのサービスの違いは、同じ1ギガの速度で無線がついているのかついていないのかという違いです。
一般的に無線がついているギガスマートタイプのほうが月額330円高い料金設定となっていますが、一部のケースで無線がついていないギガラインのほうが高くなってしまう場合があります。
この記事では、そのケースについて、詳しく解説をしていきます。

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目次
ギガスマートとギガラインの料金の違いとどちらを使うべきか
先に、ギガスマートタイプとギガラインタイプの料金の違いを見ていきたいと思います。
まずは戸建ての料金です。
光電話を使わない場合の料金を下記に記載しています。
戸建て | ギガスマ | ギガライン |
---|---|---|
月額料金 | 6,270円 | 5,940円 |
同じ1ギガという速度で、無線(WiFi)を使えるギガスマートタイプのほうが月330円高くなります。
次にマンションタイプの場合です。
マンション | ギガスマ | ギガライン |
---|---|---|
ミニ | 4,785円 | 4,455円 |
プラン1 | 4,125円 | 3,795円 |
プラン2 | 3,685円 | 3,355円 |
これも全く一緒ですね。
ミニ・プラン1・プラン2と建物の部屋数(建物の規模)で料金が変わってきますが、ギガスマとギガラインだと、ギガスマートのほうが無線が使える分全てのプランで月330円高くなっています。
どういった場合にギガスマを選んで、どういった場合にギガラインタイプを選べばいいのかと言えば簡単です。
- 無線のルーターをもっていない⇒ギガスマ
- 無線のルーターをもっている⇒ギガライン
これだけです。
ただし、一部のケースでは無線のルーターをもっていても、ギガスマを利用したほうが安く使える場合があります。
ギガスマートタイプとギガラインで光電話を使った場合、ギガラインのほうが高くなるケースがある
ギガスマートタイプとギガラインタイプを選ぶ時に要注意なのが、光電話を利用する場合です。
まずは戸建てで光電話を使った場合の料金を見てみましょう。
戸建て | ギガスマ | ギガライン |
---|---|---|
月額料金 | 6,820円 | 6,490円 |
光電話を利用しても、戸建ての場合はギガスマのほうが月330円高いというのは変わりません。
問題なのは、マンションタイプで光電話を利用する場合です。
マンション | ギガスマ | ギガライン |
---|---|---|
ミニ | 5,335円 | 5,500円 |
プラン1 | 4,675円 | 4,840円 |
プラン2 | 4,235円 | 4,400円 |
なぜか、ギガラインのほうが、ギガスマートタイプよりも月165円高くなってしまっています。
これは光電話をマンションタイプで利用する場合、光電話機器利用料(月495円)という料金がギガスマには発生せず、ギガラインを契約している場合にのみ発生する為です。
- ギガラインのほうがギガスマより無線がない分、回線料金は月額330円安い。
- ただし、光電話をマンションタイプで利用する場合、光電話機器利用料(月495円)がギガラインにのみ発生する。
⇒回線料金はギガラインのほうが月330円安いものの、光電話機器利用料(月495円)がギガラインの場合のみ発生する為、料金が逆転。
参考(NTT東日本公式ホームページ 光電話のページの該当箇所)
フレッツ 光ネクスト ギガマンション・スマートタイプ以外のマンションタイプをご利用のお客さまで、NTT東日本がレンタルで提供するひかり電話対応機器をお使いの場合、別途495円/月がかかります。
(出典元:NTT東日本フレッツ光公式ホームページ)
マンションタイプで光電話を利用する場合は、無線がついているギガスマートタイプのほうが安くなるので、無線のルーターをもっていてもギガスマートタイプにすることをお勧めします。
わざわざ無線がないギガラインにして高い月額料金を払うのはお勧めしません。
ただ、そもそも無線がついていないギガラインのほうが高くなるなんて、なぜこんな料金体系になっているのか?
いろいろと内部事情も含めて少し暴露話をしたいと思います。

なんでここまでややこしくしてるんだろ…
そもそもギガラインタイプは企業への卸売向けに出来たサービス(光コラボ)。あまり個人に売る気はない
ギガラインタイプは光コラボ(光回線の卸売り)が始まるわずか数か月前に出たサービスです。
光コラボのイメージ図は下記にてご確認ください。

簡単に言うと、それまでNTT東西は自社でしか販売できないフレッツ光を、個人ユーザーと直接契約をして料金収入を得ていました。
それをやめて、NTT東西⇔個人ユーザーの形から、NTT東西⇔企業(コラボ事業者)に販売して料金収入を得る形に移行していきますよということ。
NTT東西から見た場合、フレッツ光との違いはこんな感じです。
NTTから見ると、フレッツ光の利用者が減って光コラボの契約者が伸びれば伸びるほどボロ儲けになる仕組みになっています。
NTTから見た場合の違い | フレッツ光 | 光コラボ |
---|---|---|
毎月の料金収入 | ユーザに直接請求 | コラボ事業者に請求 |
ユーザ対応(人件費) | 自社で人件費を負担し対応 | コラボ事業者で人件費を負担し対応 (工事や設備保持のみNTTが対応) |
販売拡大の考え方 | キャンペーンはほぼ打ち切り。販促費はかけず販売拡大しない。 | 販促費をコラボ事業者自らが負担し、販売拡大。 |
NTT東西にとっては、フレッツ光のユーザーが減って光コラボのユーザーが増えれば増えるほど、毎月の料金収入は今まで通り入ってきて、人件費はかからず(コストカット)、販促費もかけなくていい(さらにコストカット)。いいこと尽くしです。
フレッツ光の利用者が減って、光コラボの利用者が増えれば増えるほどNTT東西の利益は上がっていきます。
現に、NTTグループの報告でも光コラボの契約者増に伴い、増収増益となっています。
話を戻しますが、ギガラインという1ギガのサービスで無線がついていないサービスはこの光コラボで企業に卸売りする為に緊急で生まれたモデルです。
はじめから個人向けに販売しようとして生まれたモデルではありません。
この卸売を始めるわずか数ヵ月前まで、もともとNTT東日本では、速度1ギガのサービスとしてNTTの無線がセットになったギガスマートタイプしか提供していませんでした。
それに対し、卸売を受けて自社で光回線を販売する各コラボ事業者にとっては、自社の無線(WiFi)サービスを拡販し、ARPU収入を増大したい。
そこにNTTの無線がセットになっているのが邪魔だった。
だから、無線がない1ギガサービス(ギガラインタイプ)の提供をNTT東日本は開始したという流れです。
要するに、ギガラインを個人向けに拡販するつもりはNTT東日本は全くないということです。
あくまで卸売り(企業向け)のサービスだからです。
なので、「無線があるギガスマより無線がないギガラインのほうが高くなるのはおかしい」なんてNTT東日本に言っても無駄です。
そもそも個人向けに売る気がないんですから。
また、光コラボの提供開始に合わせて、NTT東日本はそれまで行ってきた「光新規工事無料、光移転工事費無料」など、もろもろのキャンペーンをほぼ全て打ちきってきました。
光コラボでコラボ事業者がキャンペーンをやって販売してくれればそのほうが儲かると。
その為、ギガラインで使ったほうがいいとかギガスマートタイプで利用したほうがいいとか以前に、キャンペーンがほぼなくなって料金も高いフレッツ光より、様々なキャンペーンを行っていて料金も安い光回線にすることを個人的にはお勧めします。
月額料金・キャンペーン・携帯電話料金割引など、全ての面において、フレッツ光より大手のドコモ光やauひかり・ソフトバンク光やNURO光などのほうが上です。
フレッツ光が今後、個人向けにお得なキャンペーンを実施することはまずありえません。
これから自宅に光回線を引く予定の方は、フレッツ光以外で検討することをお勧めします。

個人の方向けでも5千円程度のごくわずかなキャッシュバックを行っている代理店はありますが、相当な数のオプション等をつけないともらえないようになっているので要注意です。

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ただ、マンションにお住まいの場合は、無線がついていないギガラインのほうが高くなってしまう場合があるので注意が必要です。